フリーランスの失敗談から学ぶ「確定申告」

確定申告が必要になる

フリーランスになると、毎年必ず行わなければならないのが確定申告です。確定申告を簡単に説明すると、1月1日から12月31日までの1年間で得た収入から経費や控除などを差し引いて所得税を確定し、精算するための手続きのことを言います。手続き方法は複数あり、直接税務署へ出向くか、郵送するか、e-Taxを利用するかの3択です。
会社員として働いている場合には、本業のほかに副業しているケースを除いて会社が源泉徴収として代わりに行ってくれますが、本業から事務作業まで全て一人でこなすフリーランスは自分で行わなければなりません。そのため、特にフリーランスとして駆け出したばかりの人は、1年目の確定申告を忘れてしまうこともあるでしょう。それだけでなく、期限ギリギリで慌てて書類の準備を始めたり、ポスト投函で郵送したりすることでも期限を過ぎてしまう可能性があるので気をつけておきたいところです。

期限内に申告できなかったら

確定申告の期限は2月16日から3月15日の間となっており、1ヶ月のうちに申告から納税までしなければなりません。期限を過ぎても確定申告はできますが、この場合は期限後申告として扱われます。期限後申告になると、所得税のほかに無申告加算税や延滞税が課せられるので注意が必要です。また、申告して振替納税などで残高不足になってしまった場合も延滞税が課せられるため、口座の残高にも注意を払っておくことを忘れてはなりません。
ちなみに、申告した内容に関して自分で誤りに気づいた場合には、自主的に修正申告できます。自主的に修正申告すると、延滞税は課せられますがそれだけで済むのです。一方、税務署の調査後の修正申告や税額の更正を受けると、過少申告加算税が加算されます。さらに、その誤りに悪質性が認められると重加算税が加算されるので、できる限り一度で正しく申告できるように準備しておきましょう。

申告漏れを防ぐ解決策

解決策として、まず挙げられるのが確定申告の期限をカレンダーやスケジュール帳に予定として入れ込んだり、記しておくことです。普段よく見るもの活用すれば、期限を忘れて申告漏れする恐れはなくなるでしょう。医療費の領収書や控除証明書などの必要書類をまとめてしっかりと保管しておいたり、帳簿管理を毎月欠かさずに行ったりすることも、申告漏れの解決につながってきます。どこに何があるかわからない状態では、書類を探し出すだけでも無駄な時間を要してしまうためです。そして、確定申告書を早め早めに作成することも、ゆとりを持って期限に間に合わせるうえでは大切なポイントと言えます。どうしても自分では困難という場合には、税理士に確定申告の代行を頼むのも一つの手でしょう。専門家に頼むことで、費用はかかりますがスムーズな確定申告が可能です。